特殊詐欺の被害金をマネーロンダリングしたとして、警視庁特別捜査課は21日、会社役員の盧璐容疑者(36)と会社員の葛嘉銘容疑者(33)ら中国籍の女3人を、詐欺と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)、銀行法違反(無許可営業)の疑いで逮捕したと発表した。3人の認否は明らかにされていない。
警視庁によると、盧容疑者ら2人は2023年11月、奈良市の80代男性に電話をかけ現金約990万円を詐取。このうち約240万円を、中国人になりすまして東京都荒川区の戸建て住宅購入費として不動産会社に送金し、犯罪収益を隠匿した疑いがある。
葛容疑者は同月、東京都港区の高級マンション購入希望者である中国人から、購入費の一部として人民元を受領。その後、現金計約4,900万円を不動産会社に送金し、無許可で為替取引を行った疑いがある。
3人は日本の不動産を購入する中国人富裕層の元を円に換えて支払いを代行する「地下銀行」の役割を担い、支払金の一部に特殊詐欺の被害金を使用していたとみられている。警察は、容疑者らが複数の詐欺グループから同様の手法で資金洗浄を引き受けていた可能性があるとして調査を進めている。
中国政府は国内からの海外送金を規制しており、中国人富裕層が高額な不動産購入代金を即座に日本円で支払うことは困難であることから、容疑者らのような代行サービスの需要があったとみられている。
盧容疑者は2025年10月にも、同様の手口で詐取金を資金洗浄したとして、組織犯罪処罰法違反などの疑いで逮捕され、その後起訴されていた。


